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理事長挨拶

理事長挨拶 | 目的/沿革 | 会則 |

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鳥取大学医学部   保健学科生体制御学講座  教授 浦上克哉

理事長メッセージ

一般社団法人化した理由

日本認知症予防学会を2011年に設立して8年目を迎えます。この間に会員数が2,000名を越え、政府およびその関係機関からもヒヤリングを受ける機会も頂き、マスコミからも多くの取材を受けるようになりました。このような状況の下、これまでの任意団体から一般社団法人にすることになりました。これから、これまで以上に社会貢献していく上で法人化が不可欠と考えた次第です。組織形態は変わっても、これまで学会が理念としてきたこと活動内容に大きな変更はなく、さらに充実した内容にしていきたいと考えます。

本学会の取り組む予防の概念

日本認知症予防学会の考えている予防は、狭義の認知症の発症予防だけでなく、広義の発症予防から進行予防まで含んだ内容です。具体的には第一次予防が認知症の発症予防、第二次予防が認知症の早期発見、早期治療、早期対応、第三次予防が認知症の進行予防です。そもそもこの予防の概念は、我々が勝手に提唱したものではなく、公衆衛生学の教科書に書かれているものです。第三次予防に関しては、これまでも取り組まれていたものではありますが、もっと先手を打っていかなければならないと考えます。これまで、医療や介護の現場では、認知症の当事者やご家族が「困りました。何とかしてください。」と受診されてからの対応でした。もっと、早く対応していかないといけないと思います。今、医療、介護の現場でもっとも困っていることが行動心理症状(BPSD)です。私は早期診断、早期治療、早期対応が適切に行えれば、BPSDの出現を減らしたり、症状を軽減させたりすることが可能と考えております。第三次予防の重要なポイントの一つとしてBPSDの予防ということが挙げられます。

本学会の活動3本柱

日本認知症予防学会の活動は、認知症予防のためのエビデンス創出とそれに基づいた実践活動、認知症予防のための人材育成、多職種協働・地域連携を3本柱としております。
 
①エビデンスの創出
2011年に本学会を立ち上げた頃よく言われていたのが、「認知症予防は確かに重要なことだけれどエビデンスがないではないか?」とうことでした。近年エビデンスが世界的に報告されるようになりましたが、まだまだ日本人でおこなった認知症予防のエビデンスは乏しい状況です。認知症予防のエビデンスというのはなかなか出しにくい分野です。だからこそ、思いを同じくする人が多く集った学会で取り組むべき課題です。会員数も2,000名を越え、そのようなエビデンスを出しやすい環境が整ってまいりました。また、これまでに出されてきているエビデンスを評価することも学会の役割です。音楽療法、臨床美術療法の分野でエビデンス認定をしました。最も社会問題となっているのがサプリメントです。多くのサプリメントのエビデンスが得られていない状況で市販されているのです。サプリメントではフェルガードのエビデンス認定をしました。これらの詳細については、学会ホームページの別章を参照ください。認定を希望される団体、企業がございましたら本学会事務局へご連絡ください。
 
②人材育成
 人材育成はどの分野でも不可欠ですが、特に認知症予防についてはこれまで代替できる人材がありませんでした。本学会では認知症予防専門士制度、認定認知症領域検査技師制度を立ち上げました。認知症予防専門士は、認知症予防の実践に携わる人材で、第一次予防から第三次予防まで実践ができる人材の育成を目指しております。臨床検査技師はこれまで認知症医療にほとんど関与していませんでした。しかし、臨床検査技師は認知症の診断のために必要な検査、治療の評価のための検査等、認知症医療に不可欠な人材です。そこで、日本臨床衛生検査技師会と連携して認定認知症領域検査技師の人材育成を行っております。その後、かかりつけ医からの要望もあり認知症予防専門医制度も創設しました。認知症予防は40歳代から始めても早すぎるということはないと言われており、かかりつけ医が日ごろ診療をしている生活習慣病の予防が認知症の予防につながるという知見からも、かかりつけ医はまさに認知症予防専門医にふさわしいと考えます。このような3つの人材育成制度を有し、社会貢献をしていきたいと考えております。
 
③多職種協働・地域連携
多職種協働・地域連携ですが、認知症医療・ケアは認知症の当事者・家族を支えるすべての職種が連携して取り組まなければ真の医療・ケアはできません。多職種協働・地域連携は、以前から言われておりますがなかなか実現しておりません。その一因は多職種が一堂に会して意見交換ができる場がないことです。そこで、本学会は多職種に参加頂ける学会としました。そのことから、現在認知症を支えるほとんどの職種から参加を得ることができており、全国での地域連携の実現に貢献できればと希望しております。

今後に向けて

「認知症予防」がまだまだ世の中に知られておらず啓発の更なる必要性を感じ日本記念日協会へ申請をして6月14日を認知症予防の日と認定して頂くことができました。さらに認知症予防啓発に向けて、徳光和夫さまに認知症予防大使になって頂くことができました。6月10日~16日を認知症予防ウイークとして全国各地で、認知症予防のイベントを展開したいと思います。
本学会が一般社団法人となり、更なる発展をして社会貢献できるようにしていきたいと考えます。学会発足10周年となる記念大会をパシィフィコ横浜で2020年10月18日~20日に私が大会長として開催させて頂く予定です。
今後とも、学会の発展にご支援を賜れるよう何卒宜しくお願い致します。
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